千代田区を舞台とした学生設計展|JIA関東甲信越支部 千代田地域会

2023年度出展作品

争いの記憶 -空間による戦争感情追体験-
[卒業設計]

作品概要

幼いころから戦争のことに触れながら育った。戦時中に生きた祖父母の話、広島や沖縄での平和教育など様々な場所で戦争について知り、戦争の怖さを二度と繰り返してはいけないと感じたが、なぜ起こってしまったのかなどの戦争の原因や背景についてまで深く考えず、希望的観測で平和を願っていたと今なら感じる。
価値観が変わったのは大学三年生の時。ベトナム戦争について深く調べ、戦争の原因から内容、結末や現状を知り、戦争の因果関係や恐ろしさを目の当たりにした。今までの考え方がいかに無知で甘かったと痛感した。
紛争や侵攻が各地で起きるこの不安定な時代に、ただ平和を祈るだけでなく、戦争に知り考えることが重要ではないだろうか。

本制作では戦争の記憶が色濃く残る東京都・千代田区の九段下を敷地に選定した。周りには教育機関が多く立地しており、対象敷地は駅までの通学路にもなっている。
対象敷地の特徴を生かすため、大人から子供まで誰もが興味を持ち、体験談や写真を使わない、建築の空間だけで戦争の恐ろしさを体験させる今までにない新たな平和学習施設を提案する。

「人々が戦争について考え、祈り、向き合うきっかけの場」を目指す。

対象地域:
九段北1丁目

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