千代田区を舞台とした学生設計展|JIA関東甲信越支部 千代田地域会

2023年度出展作品

コウカンする余白
[課題設計]

作品概要

「コウカンする余白」は神保町に存在する150を超える古書店の共存と多様化を支えてきた古書市場である「交換会」からヒントを得て、オフィス町と人々の”交歓"と共存を目指した試みである。敷地は大小様々なスケールの建物が密集し、文化が集積する神保町の中心地に位置している。神保町によくみられる建物の形である細長い直方体を中央に配置し、中心から広がるスラブをランダムに取り付けることで、人々が各階を超えて交歓ができるオフィス空間ができた。また、建物の犇めく神保町で、オフィスワーカーや近隣で商店を営む人や住民等が自由に使える街の余白を生み出すために、中央の直方体を斜めにし、スラブをハットトラスで上部から吊ることによってオフィスの下階に大きな吹抜空間を生み出した。

これらの試みによって街の催し物などを行える街の余白が建物内に生まれ、オフィスと街の共存の手掛かりとなる。また、路地と街路といった2つの異なるスケール・性格の道に囲まれている当建物は、路地側には凸凹とした小さなスケールの立面、街路側にはカーテンウォールの大きなスケールの立面といった性格に合わせた2つのファサードを有しており、”好感”の持てる計画となっている。

対象地域:
神田神保町1丁目

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