千代田区を舞台とした学生設計展|JIA関東甲信越支部 千代田地域会

2021年度出展作品

パレスサイドビルディング·アネックス
- 近代建築のパラサイト型保存再生をめざしたオフィスプロジェクト -
[大学院修士設計]

作品概要

パレスサイドビルディングは日建設計工務(設計総括:林昌二)の設計により1966年に竣工し、1999年にはDOCOMOMO近代建築20選にも選出されたオフィスビルである。周辺では再開発による建物の高層化が進み、竣工から半世紀以上が経過したパレスサイドビルディングも建替えの危機に瀕する可能性もある。そこで、近代建築の保存手法の一つとして、容積移転と引き換えに獲得した床面積を設備機能にも充填し、エネルギー面で後方支援する“パラサイト型保存再生”を新たに定義し、屋上庭園やファサードなど林昌二が注力した建築表現を踏襲・発展する。
地下5階の通路と地上8階のブリッジにより既存部にエネルギーを供給し、屋上庭園を介して人々が二棟を往来する。全体構成は、敷地形状の直角二等辺三角形平面のボリュームから、採光や眺望を考慮しヴォイドを設け決定した。

昨今、歴史的な価値を持つ近代建築の取り壊しを多く目にする。取り壊しが決定した時点からその判断を覆し、保存へと方向転換することは難しい。予め保存計画を提案し社会に示すことが重要であり、真の保存へと繋がる。

本計画では、利益確保を優先した再開発に対して、エネルギー供給を意図した保存重視のパラサイト型保存再生を予め提示した。こうしてパレスサイドビルディングは“パラサイトビルディング”となり、歴史的価値を創造的に継承することを期待する。

対象地域:
一ツ橋一丁目

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