
私の提案は『継承する律動の記憶』と題して、既存の建物や周辺の雰囲気を残しつつも、新たな価値のあるオフィスビルをつくることである。
まず課題として、非常に目立つ場所に敷地があり、敷地いっぱいに建物を建てたり、強い構造体が露出すると圧迫感があると考えた。また、大通りはビルがおよそ5~6m間隔で並んでおり、その街のリズムを引き継ぐように設計をした。
1階は西面の道に対して雁行してセットバックすることでリズムを継承しつつ、新しくそこに変化を加える操作をしている。そして元々東側にある路地を再編成し、新たに路地裏を設計することで、通行人に対して建築を開く。それ以上は凹凸のある自由な平面計画によって構成されており、各階変化に富んだ魅力的なオフィス空間を提案した。
無骨なビルが立ち並ぶ街において、空間の持つ力によってできる提案を思考した。御茶ノ水という街との関係において、壁やカーテンウォールで断絶するのではなく、中間領域を積極的に設計することによって、街と建築、そして人と街の適度な距離感を生む。
また、御茶ノ水駅の北側の神田川と緑あふれるキャンパスの自然を積極的に引き込むようにすることで、新たなムーブメントとして敷地周辺へ伝播していく。
対象地域:
神田駿河台(JRお茶の水駅前)